「調理器具や食器が増えて収納が足りない」「片付けてもすぐ散らかる」など、キッチンに関する悩みは尽きません。物があふれたキッチンでは、効率的に動けず、時間や労力が余計にかかることがあります。
また、収納が不足したり動線が悪かったりすると、料理のモチベーションが下がり、食生活に影響を与えることもあります。日々使う場所だからこそ、快適な環境を整えることはとても重要です。
この記事では、どんな方でも分かりやすく理解できるよう、収納の増加や動線改善、デザインアップデートの具体的な方法をご紹介します。自分に合った収納プランで、ストレスの少ない快適なキッチンを実現しましょう!
PROFILE
リノベ秋田編集部
お家全体の「基本性能」にまで踏み込んで、新築注文住宅や建て替え以上の可能性をご提案するのがリノベ秋田の「性能向上リノベーション」です。間取りの変更や内外装・設備の改修に加えて、断熱と耐震の向上を施した新築同様の性能をもつリノベーション住宅を提案いたします。
お家全体の「基本性能」にまで踏み込んで、新築注文住宅や建て替え以上の可能性をご提案するのがリノベ秋田の「性能向上リノベーション」です。間取りの変更や内外装・設備の改修に加えて、断熱と耐震の向上を施した新築同様の性能をもつリノベーション住宅を提案いたします。
目次
キッチン収納リフォームとは?
キッチン収納リフォームの目的は、以下の3つがあります。キッチンは料理をするだけでなく、家族が集う場でもあります。快適な空間にすることで、日々の生活がぐっと豊かになるのです。
また、一口に収納といってもキャビネットの容量アップやカップボードの設置、パントリーなどさまざまなアイデアがあります。なるべくたくさんのアイデアを見て、その中からご自身の使い方にあった収納を選びましょう。
- 目的① 収納量の増加
- 目的② 作業動線の改善
- 目的③ デザインのアップデート
- リフォームでつくれる収納スペース
目的① 収納量の増加
リフォームをすることで、調理器具や食器、食材などの収納場所を効率よく確保できます。収納スペースが不足すると、物がごちゃごちゃして作業がしづらくなるため、必要なスペースを確保することが大切です。
目的② 作業動線の改善
作業動線とは、調理中に人が動くルートのことです。リフォームでは、この動線を最適化し、調理の効率を高めます。例えば、「冷蔵庫→シンク→コンロ」の順にスムーズに移動できる配置が理想的です。
目的③ デザインのアップデート
収納リフォームは機能性だけでなく、見た目の美しさも重視されます。最近ではモダンなデザインや、生活感を隠すミニマルなスタイルが人気です。
リフォームでつくれる収納スペース
背面収納・壁面収納:キッチンの背面や壁面を有効活用し、大型の収納棚や見せる収納を置く。
吊戸棚:高い位置に設置する収納で、季節物のアイテムや使用頻度の低いものの保管に最適です。
床下収納:床のスペースを利用して、かさばる食材や予備の調理器具を収納します。
パントリー設置:専用の収納スペースを設けて、食品や日用品をスッキリ整理します。
詳しい内容は下記で説明します。
キッチン収納リフォームのメリット
キッチン収納をリフォームすると、以下のようなメリットがあります。
- 収納力の向上
- 見た目がすっきり
- 家事の効率化
収納力の向上
リフォームによって、今まで収納できなかった物を整理整頓できるようになります。例えば、引き出し式の収納棚を増やすことで、鍋やフライパンを効率よく収納が可能です。収納が増えると、作業スペースも広がり、調理が楽になります。
見た目がすっきり
ゴミ箱や小型家電を収納するスペースを設けることで、生活感を軽減できます。扉付きの収納を選ぶと、キッチン全体がすっきりとした印象に変わります。また、インテリアとしての美しさを高めることも可能です。
家事の効率化
動線に配慮して収納を配置することで、調理や片付けがスムーズに進みます。例えば、シンクの近くに洗剤やスポンジを収納する場所を設けると、片付けがスピーディーになります。
キッチン収納リフォームの注意点
リフォームを成功させるためには、以下の注意点を把握しておくことが重要です。
- 収納の大きさやデザインを慎重に選ぶ
- 収納するアイテムとスペースのバランスを確認する
- コンセントの位置や数にも配慮
- 隠す収納と見せる収納の使い分け
収納の大きさやデザインを慎重に選ぶ
収納のサイズが適切でないと、せっかくのリフォームが無駄になります。例えば、大きすぎる収納は部屋を圧迫し、逆に小さすぎると収納力が不足します。家族構成や収納するアイテム、キッチンのレイアウトに合わせて、最適なサイズを選びましょう。
収納するアイテムとスペースのバランスを確認する
「何を収納するか」を明確にしてからスペースを設計することが大切です。例えば、普段使う食器やカトラリーは取り出しやすい位置に収納し、使用頻度の低いアイテムは吊戸棚にしまうといった工夫が求められます。
コンセントの位置や数にも配慮
キッチン家電を効率よく使うためには、収納スペースとコンセントの配置を連携させる必要があります。特に電子レンジや炊飯器など、日常的に使用する家電の位置は慎重に検討しましょう。
隠す収納と見せる収納の使い分け
隠す収納
扉付きのキャビネットや引き出しを使用し、生活感を隠します。食器や調味料などを整然としまうことで、キッチン全体がすっきりとした印象になります。
見せる収納
オープンシェルフやガラス扉を使用し、おしゃれな調理器具や食器をディスプレイする方法です。カフェ風のキッチンを目指す場合に人気がありますが、埃がたまりやすいという点には注意が必要です。
リフォームする箇所別の収納アイデア
キッチンの箇所別の収納アイデアを、メリット・デメリットと共に紹介します。
- 背面収納・壁面収納
- 吊戸棚
- 床下収納
- パントリーの設置
背面収納・壁面収納
背面収納はキッチンに立ったときに、その背面に配置された収納のことです。
一方、壁面収納は、壁に棚をつけた造り付けの収納方法です。
どちらもキッチン全体の収納力を大きく向上させるアイデアです。色味をLDKの床と天井のトーンに合わせることで、空間にスッと馴染ませる事が出来ます。
メリット
- スペースを有効活用できる
- 収納力が増えるため、キッチン周りがスッキリする
- デザインの自由度が高く、見せる収納としても活用可能
デメリット
- 壁面を覆うため、圧迫感が出ることもある
- 棚の奥行きが浅い場合、収納力が限定される
リフォームのポイント
- 収納スペースの推定:何を収納するか事前に計画し、必要なスペースを確保する
- 奥行きの確保:45cm程度が取り出しやすく、収納力を確保する目安
- 扉の選択:引き戸は狭いスペースでも使いやすく、開き戸はシンプルでコストが低い
注意点
- 壁の強度がリフォームに対応しているか事前確認が必要
- 収納物の重さを考慮し、耐荷重に優れた棚を選ぶ
吊戸棚
吊戸棚は、キッチン上部の空間を活用した収納方法です。使い勝手を考えた設計が求められるため、昇降機能付きなど利便性の高い製品が人気です。
メリット
- デッドスペース(対面式キッチンの場合は天井、壁付けキッチンの場合は上方の壁)を活用できる
- 頻繁に使わないアイテムの収納に便利
- 作業スペースが広がる
デメリット
- 高い位置にあるため、使いにくいこともある
- 重い物を入れると落下の危険性がある
リフォームのポイント
- 昇降機能の採用:背の低い方や高齢者にも使いやすくなる
- 棚の配置を調整:収納物に応じて棚板を調整可能にする
- 高さの適正化:収納がしやすい位置(140cm~180cm)に設置
注意点
- 天井の高さや吊戸棚を支える壁の耐久性を確認する
- 強度を確保するための施工を信頼できる業者に依頼する
床下収納
床下収納は、キッチンの床面に設けた引き出し式の収納スペースです。主に使用頻度の低い物や非常用のストックを収納します。
メリット
- スペースを最大限に活用できる
- 使用頻度の低い物を効率よく収納可能
- 冷暗所として食品の保存にも適している
デメリット
- 頻繁に出し入れするには不便
- 開閉が手間に感じる場合がある
- 床材の耐久性が低いと故障しやすい
リフォームのポイント
- 収納サイズを計画:保存したい物のサイズに合った収納スペースを設計
- 床材の選定:開閉の摩耗に耐えられる丈夫な床材を採用
- 開閉のスムーズさ:軽い力で開けられる仕組みを採用する
注意点
- 開閉部分の耐久性や掃除のしやすさを確認する
- 水回りに近い場合は防湿対策を施す
パントリーの設置
パントリーは、キッチン横や近隣に設置する収納専用の小部屋やスペースのことです。食品や調理器具などを効率的に管理できます。
メリット
- 食材や調理道具を一箇所にまとめられる
- キッチンの動線がすっきりし、作業効率が向上する
- ストック管理がしやすい
デメリット
- スペースを必要とするため、広い家向け
- 扉がない場合、整理整頓が重要になる
リフォームのポイント
- パントリーのサイズ計画:収納物の量と種類に応じて適切な広さを確保
- 可動式の棚:収納物の高さに合わせて調整できる棚を採用
- 通気性を確保:湿気がこもらない設計にする
注意点
- 必要以上に大きくしないことで、コストを抑える
- 出し入れの頻度や動線を考慮し、使いやすい位置に設置する
リフォームの準備とリフォーム後の収納ポイント
キッチンリフォームをする前にしておいた方が良いことと、リフォーム後の収納のポイントについて説明します。
- 工事前の準備① アイテムの分類
- 工事前の準備② 不要物の処分
- 工事前の準備③ 動線に配慮した設計をする
- 工事後の整理収納方法 使用頻度別に収納
工事前の準備① アイテムの分類
リフォーム前に収納しているアイテムをすべて取り出し、使用頻度や必要性に応じて分類します。
工事前の準備② 不要物の処分
リフォームを機に、不用品を処分してキッチンをスッキリさせるのがおすすめです。
工事前の準備③ 動線に配慮した設計をする
冷蔵庫、シンク、コンロの動線を考慮した配置にすることで、作業効率が上がります。
工事後の整理収納方法 使用頻度別に収納
よく使う物は手が届きやすい場所に配置します。
リフォームの種類と費用相場
キッチン収納リフォームの種類とかかる費用は、選ぶ方法や素材、設計により大きく異なります。以下では、具体的なリフォームの種類と費用について解説します。
- 既製品を使った収納リフォーム
- 造作収納リフォーム
- リフォーム費用を抑えるコツ
既製品を使った収納リフォーム
これは、メーカーが用意したシステムキッチンや収納ユニットを活用するリフォーム方法です。
費用相場と実例
- 費用相場:20~50万円程度。システムキッチンに統一する場合はさらに高くなることもあります。
- 実例:メーカー製の背面収納を追加した場合、見た目の統一感が生まれ、コストを抑えつつ収納力が向上します。
扉材や仕様による費用の違い
扉材のグレード(木製、メラミン加工、ガラスなど)や仕様(ソフトクローズ機能、昇降機能付きの吊戸棚など)により、費用が変わります。高級仕様にするほど費用は高くなりますが、使い勝手や耐久性も向上します。
造作収納リフォーム
造作収納は、スペースに合わせてオーダーメイドで設計・製作する方法です。
素材やデザインによる費用の変動
- 費用相場:30~100万円程度。使用する素材やデザインの複雑さで大きく変わります。
- 例:無垢材を使用したオープン棚や引き出しを追加した場合、素材の美しさを活かしつつ、収納力とデザイン性を両立できます。
オープン棚の安価な事例
オープン棚は扉が不要なため、低コストで設置可能です。カフェ風のキッチンを目指す場合にもおすすめですが、埃がたまりやすい点には注意が必要です。
リフォーム費用を抑えるコツ
キッチン収納リフォームを実施する際、費用を抑えつつ満足度の高い仕上がりにするには、以下のポイントを押さえるとよいでしょう。
- 既製品と造作の使い分け:大きな収納は既製品を活用し、小物収納などは造作で補うことでコストを調整できます。
- シンプルな素材を選ぶ:高価な素材を避け、メラミン加工やプリント合板などの手入れがしやすい素材を選ぶと費用を抑えられます。
- DIYの活用:簡単な棚の設置や収納ケースの導入など、自分でできる部分をDIYするのもコスト削減に効果的です。
費用はさまざまな要素で変化しますが、最も大事なのは、お悩みを解消できるリフォームになっているか、ということです。費用を抑えつつも、いくつかの方法やタイプ、リフォーム会社を比べて、問題を解決できるリフォームになっているか、確認しながら進めましょう。
キッチン収納リフォームの事例
ここで、当社が手掛けたキッチン収納のリフォーム事例を紹介します。
事例1 収納も更新で統一感あるキッチンに
築21年のお家で、もともとはグレーを基調としたキッチンでした。キレイだけど古い印象のあるキッチンの設備を全て入れ替え、背面のカップボードも併せて新調。リフォーム前からある扉に色に合わせ、黒で統一感をだし、シックでスタイリッシュな印象のキッチンに仕上げました。
Before→Afterも掲載している施工事例ページは、こちらをクリック
事例2
築51年のお家で、キッチンも古く、収納スペースは食品棚のみ。収納スペースが狭く、使い勝手が悪いと感じでいたそうです。リフォームでは、壁付キッチンから対面キッチンに変更し、背面にはカップボードを、奥にはパントリーを設けました。それにより、大容量の収納スペースを確保しました。
Before→Afterも掲載している施工事例ページは、こちらをクリック
キッチン収納リフォームを成功させるポイント
リフォーム成功のためには、いくつかのポイントを抑えなければなりません。今回は特に重要な3つのポイントについて説明します。
- 家族構成や生活スタイルに合わせた設計
- 動線を考慮した収納配置
- 家電や調理器具の収納スペース確保
家族構成や生活スタイルに合わせた設計
家族の人数やライフスタイルによって、必要な収納スペースや使い方は異なります。自分たちの暮らしに合った収納設計を目指しましょう。
家族構成に応じたアイデア
お子様がいるご家庭では、お子様が手の届く高さにお皿やカップを収納するスペースを設けると便利です。一方、二人暮らしや単身者の場合は、頻繁に使うアイテムだけを収納するスリムな設計が向いています。
趣味や習慣に合った設計
料理が趣味の方は調理器具や食材を多く持つことが一般的です。パントリーや壁面収納を増設して、趣味に合わせた収納スペースを確保しましょう。
動線を考慮した収納配置
キッチンでの動線は、調理や片付けの効率に直結します。動線に配慮した収納配置を考えることで、使いやすく無駄のないキッチンが実現します。
ワークトライアングルを意識する
ワークトライアングルとは、「冷蔵庫」「シンク」「コンロ」の位置関係を三角形に配置する考え方です。この三角形の間に収納を配置すると、作業効率がアップします。
収納場所を調理ステップに合わせる
調理手順をイメージして、調理器具、食材、調味料をそれぞれ使いやすい位置に収納しましょう。例えば、調味料や鍋はコンロの近く、包丁やまな板はシンク近くに収納するのが理想です。
家電や調理器具の収納スペース確保
キッチンには、炊飯器や電子レンジなどの家電や、鍋、フライパン、ミキサーといった調理器具が必要です。これらを効率よく収納するスペースを確保することも大切です。
家電専用の収納棚を設ける
炊飯器や電子レンジを収納するスペースには、コンセントを設置し、熱がこもらないように通気性も考慮します。また、スライド棚にすれば、使用時に引き出して使うことができ、便利です。
大きさに合わせた収納を選ぶ
鍋やフライパンのサイズに合わせた深い引き出しを設けると、収納がスムーズになります。さらに、仕切りを設置することで、効率的に整理整頓が可能です。
まとめ
キッチン収納リフォームは、収納力を高めるだけでなく、作業効率を向上させ、見た目の美しさを実現するための重要なプロジェクトです。本記事で紹介したポイントを押さえることで、初心者でも失敗せず、スムーズに計画を進められるはずです。
リフォームを成功させるには、収納する物の種類や量を事前に把握し、適切な収納プランを作成することが重要です。また、動線を考慮した配置や、家族構成・ライフスタイルに合った設計を取り入れることで、キッチンがより使いやすくなります。
特に、収納のデザインと機能性をバランスよく考えることがポイントです。インテリアコーディネートにこだわりたくなる気持ちはわかりますが、収納するアイテム数が多く作業が多いキッチンでは、機能性を重視して食器棚等を選んだ方が快適な空間になります。まずはどんな機能が必要なのか、どんな風に使うのかを優先して、その後にデザインを考えるようにしましょう。
さらに、リフォーム業者との相談や、見積もりを複数比較することで、費用を抑えつつ理想の仕上がりを目指せます。適切な準備と情報収集を行うことで、長く満足できるキッチン収納を実現できるでしょう。
キッチン収納リフォームは、日々の暮らしを大きく変える可能性を秘めています。計画段階からしっかりと取り組み、快適で機能的なキッチン空間を手に入れましょう!
PROFILE
リノベ秋田編集部
お家全体の「基本性能」にまで踏み込んで、新築注文住宅や建て替え以上の可能性をご提案するのがリノベ秋田の「性能向上リノベーション」です。間取りの変更や内外装・設備の改修に加えて、断熱と耐震の向上を施した新築同様の性能をもつリノベーション住宅を提案いたします。
お家全体の「基本性能」にまで踏み込んで、新築注文住宅や建て替え以上の可能性をご提案するのがリノベ秋田の「性能向上リノベーション」です。間取りの変更や内外装・設備の改修に加えて、断熱と耐震の向上を施した新築同様の性能をもつリノベーション住宅を提案いたします。